ハイレベルな躯体性能
スチールハウスに日本製鉄独自の開発を加えたニッテツスーパーフレーム工法は、防耐火・遮音・温熱性、耐久性や施工性を大幅に進化させました。
■構造性能
ニッテツスーパーフレーム工法は、頑強な薄板軽量形鋼造によって構成されます。
3階建ての建築まで可能で、日本建築センターの技術評定を受けた新日鉄独自の厳しい設計基準に基づいて設計されます。
■防耐火性能
構造面材に燃えにくく熱劣化しにくいセラミック系の面材を採用した新日鉄の防耐火仕様は、3階建てにおける1時間耐火の国土交通大臣認定を取得しました。[ニチハ(株)と共同開発]
■温熱性能
住空間を断熱材で覆う外張り断熱工法を標準としたニッテツスーパーフレーム工法は、きわめて優れた断熱・気密性を発揮。室内を常に快適な環境に保ち、無駄なエネルギー消費を抑えます。
■耐久性能
外張り断熱工法の断熱材の厚みを最適化することで、構造躯体のスチールに発生する結露の最少化がかのうです。
さらに、スチールに高耐食性めっき鋼板を使用することで品確法※の劣化対策等級の最高ランク(おおむね75年~90年)を取得しています。
※住宅の品質確保の促進等に関する法律
■遮音性能
●界壁:空気伝播音の遮断性能Rr-50 (鉄筋コンクリート造の壁圧18㎝相当)
●界床:重量床衝撃音の遮断性能LH-65 (相当スラブ厚11㎝[重量床衝撃音])を実現しています。
枠材に高強度スチールを採用
ニッテツスーパーフレーム工法は、壁や床の面全体構造を作る頑丈な枠組壁工法です。
この枠材にスチールを採用し、ねじで接合することで、木造2×4の壁パネルと比較しても優れた強度を発揮しています。
3階建ての建築物は、セラミック系面材の使用により、さらなる耐震性の向上を実現しています。
高い耐震安全性
ニッテツスーパーフレーム工法は、物件1件毎に厳しい設計基準によってせっけいされています。建築基準法に基づき、中規模地震対策(=1次設計)、大規模地震対策(=2次設計)による構造安全性を確認しています。※1)
※1:建築基準法に基づく設計では。1次設計として高強度・高剛性(強く、堅く)、大規模地震対策として高いエネルギー吸 収能力という構造性能が、耐震安全性確保の観点から要求される
優れた耐震性を有する耐力壁を開発
■新しい耐力壁開発の状況 | 日本製鉄は、ニチハ(株)との共同開発で、同社のセラミック系面材と薄板軽量形鋼を組合せた新しい耐力壁と開発しました。 従来の構造用合板と比べ、強度・剛性、および地震時のエネルギー吸収能力に関し、より優れた性能を実現しています。 |
多雪地域の3階建て共同住宅でのセラミック系面材の採用が進む
耐力壁が確保しにくい共同住宅や北海道などの多雪地域でセラミック系面材を使った耐力壁の採用が進んでいます。
■北海道札幌市に完成した多雪対応型共同住宅
優れた耐火性能
ニッテツスーパーフレーム工法の防耐火構造
ニッテツスーパーフレーム工法は、「構造材」としての薄板軽量形鋼(スチール)、「構造面材」、そして「被覆材」から構成されます。
この「構造材・構造面材・被覆材」が一体となって、防耐火上必要な非損傷性・遮炎性を確保しています。
1時間耐火性能を実現
■1時間耐火性能試験 | 構造面材に、不燃で熱劣化の少ない「セラミック系面材」を採用し、被覆材を最適化することにより、「1時間耐火性能※2」を実現しました。 これにより、ニッテツスーパーフレーム工法を使った3階建て以下の低層建築物は、防火地域などの全ての地域において採用が広がっています。 ※2:1時間耐火性試験・・1時間の載荷加熱試験の後、さらに継続して3時間の観察を行い、非損傷性、遮熱性、遮炎性に関する耐火性能基準をクリアしなくてはならない。 |
■愛知県東海市に完成した1時間耐火共同住宅
優れた温熱性能(断熱・気密)
外張り断熱方式を標準化
■外張り断熱方式の壁構造 | ニッテツスーパーフレーム工法は、住宅全体を外側より切れ目なく断熱材でくるむ、外張り断熱方式を標準としています。 断熱性・気密性に優れ、四季を問わず快適な居住空間の実現が可能です。 また、構造躯体に経年変化のないスチールを使っていますので、その快適性の持続が可能です。 |
冬暖かく、夏涼しい快適な住まい
■外張り断熱方式の効果イメージ図 | 外張り断熱方式で冷暖房の熱を外に逃がさず、また、屋内側のスチールが熱を伝えるため、住居内の温度が均一化します。 日中と夜間の温度変化も小さいため、冬暖かく夏涼しく、快適な住環境を実現することが可能です。 |
●計画換気・全館空調で実現する快適な住まい
ニッテツスーパーフレーム工法では、機械による連続的換気を行う計画換気システムにより、室内の温度変動を最小化するとともに、余分な水蒸気や有害は化学物質を屋外に排除することで、より快適で健康な住環境が実現します。
新しい空間の活用が可能
屋根から外壁、そして基礎までを断熱材で連続的にくるむことで、屋根(上部)空間と床下空間の有効活用が可能となります。 屋根裏まで利用した大きな空間や、床下(土間)を利用した空間が確保できます。 |
壁体内結露を防ぎ健康な住まい
■寒冷地物件での温熱環境調査データ(北海道遠軽長)
スチールが室内と同じほぼ温度レベルになることで結露を防ぎます。(外気温-20℃)
壁体内の中空層での結露発生は、目にふれず、進行すればカビやダニ発生の原因となります。 壁体内結露が原因で、住宅を支える重要な構造部分の腐朽までいたることがあります。 ニッテツスーパーフレーム工法では、スチールと住空間を断熱材ですっぽり覆うことで、スチールと室内がほぼ同じ温度レベルになるため、結露の発生を防ぎ、住宅をカビ・ダニから守る健康な住環境を実現します(下図:寒冷地物件での温暖環境調査データ)。 また、断熱材貫通ビス先端部も、スチールにきちんと打ち込まれているので、結露しません。※3) ※3:室内側のスチールが断熱材貫通ビスに熱を供給し、結露が発生しないレベルまでビス温度を上昇させるため結露しない。 |
■壁体内部の構造